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大韓航空、一部のA380型機の解体を開始しスペアパーツを回収する見込み 世界で23機目の解体

 大韓航空の一部のA380型機の解体が開始されたことがわかりました。

 昨日弊サイトのXで速報させて頂いたように、仁川空港の整備エリアにて、同社のA380(HL7613)型機の解体が開始されたことが、SNSに投稿された同型機の姿から確認されています。HL7613は、エアバスが2011年に製造した機齢13年の機体となり、新型コロナウイルスが本格流行する2020年3月まで運用され、その後は仁川空港に駐機した状態が続いていました。

 同社は計10機のA380型機を保有していましたが、現在は4機を運用、5機を保管、そして1機をスクラップ化としており、今後更に解体を行う機材も出てくる可能性があります。またスクラップした機材からは、スペアパーツを回収するものとみられており、今後も運用を続ける残るA380型機の運航をサポートすることになります。

 なお同社のチョ・ウォンテCEOは、2011年時点で今後5年以内にA380型機を退役させる計画であることを海外紙のインタビューで明らかにしており、今後このスケジュールは前後する可能性がありますが、後続機となるA350-1000型機の受領までA380型機を運用するものと考えられています。

 A380型機は世界的に運用機数が減少していますが、これまでに22機のスクラップ化が確認されており、今回の大韓航空機の解体は世界で23機目のA380型機の解体とみられます。なおA380型機の総生産数は251機となり、既に約10%が解体されたことになります。Photo : Korean Air

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