大韓航空の一部のA380型機の解体が開始されたことがわかりました。
昨日弊サイトのXで速報させて頂いたように、仁川空港の整備エリアにて、同社のA380(HL7613)型機の解体が開始されたことが、SNSに投稿された同型機の姿から確認されています。HL7613は、エアバスが2011年に製造した機齢13年の機体となり、新型コロナウイルスが本格流行する2020年3月まで運用され、その後は仁川空港に駐機した状態が続いていました。
2011 built Korean Air Airbus A380-861 Aircraft, REG: HL7613 / MSN: 59, being Scrapped at Incheon Int’l Airport.
Korean Air grounded this aircraft along with three other A380s owing to the Pandemic, in year 2020.
Eyes on the Queen (Boeing B747), still flying!
— FL360aero (@fl360aero) May 5, 2024
同社は計10機のA380型機を保有していましたが、現在は4機を運用、5機を保管、そして1機をスクラップ化としており、今後更に解体を行う機材も出てくる可能性があります。またスクラップした機材からは、スペアパーツを回収するものとみられており、今後も運用を続ける残るA380型機の運航をサポートすることになります。
なお同社のチョ・ウォンテCEOは、2011年時点で今後5年以内にA380型機を退役させる計画であることを海外紙のインタビューで明らかにしており、今後このスケジュールは前後する可能性がありますが、後続機となるA350-1000型機の受領までA380型機を運用するものと考えられています。
A380型機は世界的に運用機数が減少していますが、これまでに22機のスクラップ化が確認されており、今回の大韓航空機の解体は世界で23機目のA380型機の解体とみられます。なおA380型機の総生産数は251機となり、既に約10%が解体されたことになります。Photo : Korean Air