ロンドンのヒースロー空港は、今後第3滑走路を建設することを検討していますが、仮に建設となれば財務状況が悪化する可能性があるようです。
これはTelegraphが金融情報サービスを提供するS&Pグローバルが指摘したものを報じているもので、第3滑走路の建設により債務負担が大幅に増加する可能性があるとし、このプロジェクトは株主資本が潤沢でなければヒースロー空港を財務リスクにさらす可能性があると警告しているものです。
またこのような理由により、同空港は利用料金を引き上げる必要が生じるとの見解をしているほか、ヨーロッパ空港間での競争力を失う可能性があるとしています。
ただ同空港のトーマス・ウォルドバイCEOは、この拡張により航空便の輸送能力が高まり、混雑が緩和され航空運賃が下がり利用者のメリットに繋がると主張しており、建設が承認されれば、2035年までに年間旅客数を8,000万人から1億4,000万人に増やすことになりヒースロー空港の地位を確固たるものにするとしています。
いずれにせよ世界屈指の混雑空港であるヒースロー空港の拡張をめぐっては、様々な面で多くの議論を呼ぶことになりそうです。