FSC 国内LCC情報 機材 航空ニュース

ANA、過去最大の4046億円の赤字 A380の導入は継続しLCC事業では新路線開設を計画

ANAは、2021年3月期連結決算を発表し過去最大の4,046億円となった事を発表しました。

新型コロナウイルスの世界的な流行により、旅客需要が著しく減退し、売上高は前期を大幅に下回り6,040億円(前期比65.2%減)となりました。国内線では旅客需要は徐々に回復に向かっていたものの、感染者数の増加に伴い12月からは再び減少に転じたとしています。

これらの結果、売上高は大幅に減少し7,286億円となりました。運航規模の抑制による変動費の削減に加え、人件費等の固定費を削減し5,900億円のコスト削減策を実行しましたが、営業損失は4,647億円、経常損失は4,513億円、親会社株主に帰属する当期純損失は4,046億円となりました。

今後の経済見通しについては、新型コロナウイルスの影響により厳しい状況にある中、各種政策の効果や海外経済の改善により持ち直しが期待されていますが、引き続き感染の動向が内外経済に与えるリスクが懸念されているとしていますが、ANAブランドでは需要回復局面においては機動的に運航便の再開を図り積極的に需要を取り込む計画としています。

またLCC事業では、当面は需要減退に合わせた運航規模の調整を継続する一方で、国内線の新規路線開設や一部路線での増便を計画していることに加え、需要回復期においては積極的にネットワークの拡充を図るとしています。

機材計画においては、以下の通り20機を導入し32機を退役させる計画としています。また、世界的に退役が進んでいるA380については、既に全機が書類上受領(エアバスの施設で保管)したことになっていますが、予定通り3号機も導入予定であることが明らかにされています。
Photo : ANA

【注目】エアバス、ANAへA380の3号機を納入し完納した模様 エアバスのオーダーシートで明らかに

ANA、エアージャパンを活用した第3ブランドとなる新LCCを設立することを発表 B787で東南アジアなど中距離路線に進出

ANA、国際線航空輸送事業計画を策定 7路線を開設延期とし国際線はB787を主力としコスト削減