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フィリピン航空、民事再生法に相当するチャプター11を申請した事を正式発表 事実上の経営破綻

 フィリピン航空は、日本の民事再生法に相当するチャプター11をニューヨークの裁判所に申請した事を正式発表しました。

 今年6月に同社が発表した2020年12月期連結決算は、最終損失が718億996万ペソ(約1,650億円)の赤字で、経営状況の悪化により2020年から法的整理に向けた準備を進めていた模様です。既報の通り同社がチャプター11の申請に向けた動きがあることがわかっていましたが、同社は一貫して『我々は報道の内容を関知していない。報道内容は憶測にすぎない』として否定していました。

 新たな再建計画では、保有機材の縮小・長距離路線の削減・人員削減を軸に進めていくものとみられ、既に一部機材の早期リースバックをはじめるなど、再建に向けた動きも出ています。

 今回の発表に伴い同社は、『チャプター11は、世界的に認められたアメリカの法的手続きであり、多くの航空会社が成功する企業に生まれ変わるために利用してきました。今回の再編により、PALは新たな資本と負債の削減、そして将来に向けたより強固な財務基盤を手に入れることができます。

 この過程においても、私たちはフライトを続け、お客様にサービスを提供していきます。旅行規制の緩和による旅行需要の回復に合わせて、国内線・国際線の増便を継続するとともに、空の旅をより安全で便利なものにするための新しい商品やサービスを展開していきます。当社の最優先事項は、お客様、従業員、そして地域社会の安全と健康です。この点については、構造改革を行っても何も変わりません。

 フィリピンの国旗を掲揚して80年、私たちは、この島国を結びつけ、地域社会や経済に活気をもたらすつながりを維持するために、国民が自社に対して期待していることを認識しています。 私たちは、皆様の変わらぬご支援を頂く、より一層の努力を重ね、「心のこもったケア」を提供し、フィリピン人や世界中の旅行者に希望の光を与えることを誓います。PALの復興と再生に向けて、皆様のご支援をよろしくお願い致します。』と述べています。Photo : Airbus

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