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アリタリア後継のITA、新たにA330neoなど31機のリース導入の覚書をALCと締結 長距離路線にはA350-900型機を導入

 2021年10月15日から始動するアリタリア航空の後継エアラインとなるItalia Trasporto Aereo S.p.A (ITA) は、大手リース会社のエアリースコーポレーションと計31機の新造機をリース導入する覚書を締結したことを発表しました。

 今回の契約の内訳は、A220×15機、A320neo×2機、A321neo×9機、A330-900neo×5機の合計31機となり、2022年後半から2025年初頭にかけて順次納入される予定です。

 また同社は、エアバスとの間でA220×7機、A320neoファミリー×11機、A330neo×10機の計28機を導入する覚書も締結しており、これらの機材は一定の事業規模に成長後に導入する予定とし、その後は新たにA350-900型機を含む25機をリース導入する計画であることが判明しています。

 今後大規模な機材更新を控えるITAを巡っては、エアバスとボーイングが更新機材の受注において激しい競争があったことが報じられ、ボーイングは大幅な割引を提示したものとみられていましたが、保有機材の大半を占めるエアバス機に統一することでコスト削減を目指すことを選択したと推測されます。これにより現在保有するB777も退役が濃厚となり、ITAはエアバス機で統一する模様です。

 今回の契約に伴いITAのエグゼクティブチェアマンのAlfredo Altavilla氏は、『今回のエアバスおよびALCとの戦略的パートナーシップは、環境に配慮した新しい航空機を導入し、運用・リースコストを大幅に削減するという目標を達成するためのビジネスプランをスタートさせる上で、ITAにとって非常に重要なものです。 』と述べています。

 またエアバスのChristian Scherer COOは、『ITAは徹底した航空機評価を行い、すべてのセグメントでエアバスを選択しました。 これは非常に喜ばしいことであり、エアバスの機材の価値の高さを証明するものです。  設立当初から、私たちはITAと緊密に協力し、彼らの要求に注意深く耳を傾けてきました。 今日、私たちはITAと一緒に未来を築いていけることを誇りに思い、感謝しています。Grazie Mille!』と述べています。Photo : ITA

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