エアバスは、GCFMインターナショナルとパートナーシップ契約を締結し、水素実証プログラムに共同で取り組むことを発表しました。
このプログラムは、2035年のゼロエミッション航空機の就航に向け、水素を燃料とするエンジンの地上試験と飛行試験を行うことを目的としています。実証実験では、エアバスが保有するA380型機の初号機を使用する予定で、胴体後部に試験用エンジンを搭載します。
このエンジンは、航空機内部に設置された4つのタンクから液体水素の供給受ける仕組みとなり、合計400kgの水素を搭載することが可能となり、これを動力としてエンジンが正常に作動するよう今後改良を重ねる計画です。なお現時点では、2022年から地上試験を開始し、2026年に飛行試験に移行する予定となっています。
今回の発表に伴いエアバスのSabine Klauke最高技術責任者は、『これは、2020年9月に発表したZEROeコンセプト以来、水素による飛行の新時代を切り開くためにエアバスが行った最も重要なステップです。アメリカとヨーロッパのエンジンメーカーの専門知識を活用して水素燃焼技術を進展させることで、この国際的なパートナーシップは、我々の業界がゼロエミッション飛行を実現するために尽力しているという明確なメッセージを送るものです。』と述べています。