カタール航空は、エアバスが契約上の不履行としてキャンセルした50機のA321neoの契約を復活させるよう裁判所に求めていることがわかったとReutersが報じました。
この問題は、A350型機の塗装劣化問題により、カタール航空がA350型機の受領を拒否したことから、これを契約の不履行とみなしてエアバスがカタール航空が発注していた50機のA321neoの契約を破棄したものとなります。
カタール航空側は、裁判資料において同等のモデルが存在しないことから同型機の導入が必要であると訴えているほか、エアバスがキャンセルしたとする50機を再販しないよう求め、エアバスは同機種を2028年まで売り切っていることから、受領できなければ深刻な混乱に直面することになると主張しています。
当初の計画では、2023年2月から年6機ペースで受領する計画でしたが、エアバスが想定外に契約を破棄したことでカタール航空に焦りが生じているとみられ、代替手段としてB737MAXの導入する覚書を締結しましたが、やはり同社としてはA321neoの導入が本命であるようです。
今後も裁判は続きますが、果たしてエアバスとカタール航空は今後どのような関係になっていくのか注目が集まります。なお裁判所は、4月に予定されている公聴会までこの50機の契約を維持するようエアバスに命令しています。Photo : Airbus