先日、アエロフロート向けに製造されたA350型機の2機が保管場所から移動したことが明らかになりましたが、今回新たに1機が保管場所から移動したことが確認されました。
これまでVP-BYE、VP-BXSの2機が、デリバリーが不可となったことから、保管場所のシャトールー空港からトゥールーズへ移動したことが確認されていましたが、5月12日に3機目となるVP-BYHも移動したことが確認されています。
この動きは、当初アエロフロート向けのであった機材が制裁により同社へデリバリーできなくなったことから他社へ販売されたためと考えられており、今後トゥールーズで新たな塗装が施されるものと推測されています。
現在までに顧客はどこであるのかは明らかになっていませんが、これまでにルフトハンザドイツ航空がロシア・ウクライナ戦争による行き場を失った機材の導入に意欲を示しているほか、今後同型機の導入が噂されているエアインディアなどが候補に挙がっています。現時点で確度の高い情報は入手できておりませんが、ここ最近動きが活発なルフトハンザは有力な候補と考えられます。
ルフトハンザグループは、既に他社向けに製造されたB787-9型機の導入を発表していますが、先日新たに他社向けに製造された7機のB787-9型機を導入することを発表したほか、カタール航空向けのA350-1000型機を導入する噂もあり、今後どこまで”お得”に機材を調達していくのかも注目です。なお今後受領予定のB777Xにおいても、飛行試験3・4号機を導入予定となっており、定価よりもディスカウントされているとみられています。Photo : Airbus