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退役が加速している巨人機A380の今後の各社の取扱いまとめ

新型コロナウイルスの影響により退役が加速しているA380ですが、その巨大な機体と燃費性能の悪さやにより徐々にオペレーターに敬遠され、新型コロナウイルスによる航空需要の蒸発が決定打となり、同機の退役の加速は留まる所を知りません。既に完全に退役を完了させたエアラインを含め保有オペレーターの同機に対しての今後の扱いをまとめます。

【退役を完了させたエアライン】
◆エールフランス航空(導入機数10機)◆
当初計画の2022年までに段階的に退役させる計画を、新型コロナウイルスの需要減退により、即時退役を決定。既に一部機材は解体済み

エールフランス航空のA380がラストフライトを実施 約11年間で4万フライトを実施し1,800万人を輸送

◆ハイフライ航空(導入機数1機)◆
元シンガポール航空の機材をリース導入し、中古のA380を運航した唯一のエアライン。新型コロナウイルスの需要減退により、リース期間内での返却を決定し、残ったリース期間では一時的な貨物機に改修

ハイフライ航空、A380の運用を終了したことを発表 明日17日にリース元に返却へ

【全機退役を決定・検討もしくは決定的なエアライン】
◆エティハド航空(導入機数10機)◆
同社CEOがA380は商業的に持続可能な航空機ではない、二度と運航することはないだろうと発言。公式ホームページからもA380を削除し退役が決定的。

エティハド航空もA380の退役が決定的 同社CEO『二度と運航することはないだろう』

◆ルフトハンザドイツ航空(導入機数14機)◆
6年以内の大幅な機材削減計画に含まれ既に退役が決まっている8機に加え全機の退役が決定し後続機にはB747-8を選定。現在政府の要請に備え2機をフランクフルトに駐機させているが、他の機体はスペインのテルエル空港などで保管中。今後は路線に再投入する可能性は極めて低いとされており、一時的に復帰するかが注目ポイント。

ルフトハンザグループ、大幅な機材削減計画を発表 A380・A340は退役へ

◆中国南方航空(導入機数5機)◆
同社の上級役員が、コロナ禍においてA380の運用について見直す必要があるとし、退役を示唆

中国南方航空、A380の早期退役を示唆『需要に対して大きすぎる』

◆マレーシア航空(導入機数6機)◆
2021年5月に同社CEOが数ヵ月内に全機退役させることを明らかに。『A380が将来の計画に適合しないと確信している』とコメント

マレーシア航空、数ヶ月内にA380を全機退役へ

◆タイ国際航空(導入機数6機)◆
経営破綻した同社の経営再建計画に同機の全機退役が含まれていることが明らかに。今後再建案が債権者と裁判所に承認されると正式に、退役のスケジュールを組む見通し。

タイ国際航空、再建計画を裁判所に提出 4発機(B747/A380)は退役 従業員の半数を解雇へ

◆カタール航空(導入機数10機)◆
同社CEOが既に保有している10機のうち5機の退役は決まったとし、残る5機についても2~3年以内に退役させることを検討していることを明らかに。最近ではA380の環境性能に問題があるとしているほか、同機を運用するオペレーターに対し過激な発言が目立つ(エミレーツ航空を意識しているみられている)

カタール航空CEO『乗客は環境に配慮してA380を避けるようになる。同機に未来は無い』

【今後も運用を継続する計画のエアライン】
◆エミレーツ航空(導入機数123機※未受領分含)◆
同社CEOが今後10年にわたりA380を運用する意向を示し、今後も同機をフラッグシップとして運用すると明言。未受領分がある唯一のエアラインで、最終機は2022年5月に受領予定

エミレーツ航空CEO、今後10年にわたりA380を運用する意向 ❝A380の機内体験に勝る機種は無い❞

◆カンタス航空(導入機数12機)◆
現在アメリカのモハーベ砂漠で全機を長期保管中。アメリカ路線において同機の運用上のメリットがあるとしたほか、ヒースロー空港などの混雑空港でも能力を発揮するとして全機の運用復帰を予定。

カンタス航空CEO、A380を今後も運用する意向を示す

◆ブリティッシュエアウェイズ(導入機数12機)◆
同社CEOがヒースロー空港のようなハブ空港の効率性を考えると、A380には将来性があると考えていると発言し、今後の機材運用計画に同機が含まれていることを明らかに。但し復帰時期は未定としている。

ブリティッシュエアウェイズCEO『B747の退役は正しかった。A380には将来性がある』

◆シンガポール航空(導入機数24機/保有19機)◆
新型コロナウイルスの影響を受け7機の退役を決定したものの、長期保管しているアリススプリングスから機内改修のためにシンガポールに移動させるなど、コロナ禍においても同機に投資を行っていることから運用を継続するとみられている。

シンガポール航空の豪アリススプリングスで保管されている一部のA380がシンガポールへ移動

◆ANA(導入機数3機)◆
書類上は受領済みとなっている3号機をトゥールーズで保管していますが、先日発表された機材計画においては、他機材の退役を進める一方で3号機を導入予定としていることから、当面は運航を継続するものと予想される。なおこれまでに退役に関する情報は一切無い

ANA、過去最大の4046億円の赤字 A380の導入は継続しLCC事業では新路線開設を計画

◆大韓航空(導入機数10機)&アシアナ航空(導入機数6機)◆※今後統合予定
両社の統合によりA380の保有機数は、エミレーツ航空に次ぐ規模になる見込みで、統合後A380の運用と投入路線を見直すとウ・ギホン代表取締役社長が明らかに。これまでに退役に関しての情報はなく、当面運用を継続するものとみられる。

大韓航空、アシアナ航空と統合した際は計16機のA380の運用を見直しへ ブランドは大韓航空に統一

上記のように8社が退役に向けた動きがあり、残る7社が今後も運航を継続する見通しです。しかしながら後者においても新型コロナウイルスの影響が長引けば退役を検討する可能性があり、今後もA380は運航減少の一途を辿るものとみられています。

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